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Sapporo Chapter of Wild Bird Society of Japan

鳥と両生類と爬虫類

徳田 龍弘

私は両生類や爬虫類(以後「両爬」)を撮影して調べています。両爬は野鳥とも関わりがある生き物で、「喰う、喰われる」という関係ではお互いに重要な存在です。

アオダイショウが木や壁を登って鳥の巣を襲い、ヒナを食べてしまうケースは、両爬が鳥を捕食する数少ない例の一つです。逆に鳥が両爬を食べるケースは意外と多く、例えばハチクマがヘビを持って飛ぶ姿を見かけることもあります。カエルに関しては、多種多様の鳥が捕食します(サギやカイツブリ、カラスや猛禽類など)。

野鳥が保護される際、個体の保護が優先される場合もありますが、生息できる環境を維持しなくては、せっかく増えても定着が出来ません。環境が適していなければ、より好適な場所を求めて移動してしまいます。好適な場所とは十分な食料を確保でき、身を隠すことのできる環境です。両爬を食べる鳥にとってそれは、両爬が住んでいける環境ということになります。両爬は移動範囲が狭いので、環境が壊れると次々と姿を消してしまいます。こうなってしまうと、これらを食べる野鳥も徐々に姿を消していきます。

数年前、日本でカエルツボカビ病がペットのカエルで発見され、野外で広がることが危惧されました。カエルツボカビは過去に中米やオーストラリアで野生のカエルの大量死や絶滅を引き起こしたためです。日本でも野外で確認されましたが、その後の研究でカエルツボカビはアジア起源の病気で、日本のカエルは一定の抵抗性があるのではないかと言われています。(ただし、実験感染させた日本のカエルでは死亡例もありました)
こうしたカエルの絶滅が起こると、鳥の移動経路が大きく変わる可能性もあります。こうした危惧はまだ終息しておらず、注意が必要です(日本でラナウイルスという別の病原体でカエル大量死が報告されています)。

トノサマガエル亜成体(北広島)カエルツボカビの世界への拡散は、人間がカエルを移動させて運んでしまった可能性が高いです。カエルを移動すること自体にも問題があって、北海道で言えばトノサマガエル(移入)ですが、北広島を中心に札幌や恵庭でも定着し、旺盛に増えています。鳥の餌が増えるという一面もありますが、カエルに食べられる昆虫や、在来のニホンアマガエルにとっては強敵が増えている一面もあります。またアズマヒキガエルも函館、室蘭、旭川、札幌周辺でも確認されています。捕食問題もありますがヒキガエルは有毒種なので、ヒキガエルを知らない道内の動物が食べ、健康被害を起こす可能性もあります。室蘭ではカラスがヒキガエルを裏返し、毒のない内臓を食べる姿を見たりもしましたが、これも学習によるものと思われ、一度は痛い目に遭っているのだと思います。

みなさんも野鳥の増減を肌で感じることもあると思います。植物相など目に見えて環境が変わると原因がわかりやすいのですが、周りにいる小さな動物たちの動きも原因になりうるので、他の生き物もぜひ観察してみてくださいね。

支部報「カッコウ」2011年11月号より