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Sapporo Chapter of Wild Bird Society of Japan

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はじめまして、タンコミです

タンチョウコミュニティ 代表 音成邦仁

釧路湿原北西部に位置する鶴居村は、厳冬期には500羽以上のタンチョウが集まる最大の越冬地で、繁殖期にも100羽以上が生息します。そんな「鶴の居る村」で、タンチョウコミュニティ(以降、タンコミ)は、2008年5月から活動をしていますので、紹介させていただきます。

タンチョウの生息個体数は、冬期の給餌活動を中心とする保護活動が実り、現在1,300羽超と順調に回復しています。しかし一方で、良好な繁殖環境の不足、それに伴う農地周辺に依存するタンチョウと人との摩擦など、問題も山積みです。このような問題の解決には、地域住民の主体的な関わりが非常に重要だと感じます。タンコミでは地域に根ざし、地域住民とともに活動をしていこうと、3つの顔を意識して活動しています。

一つ目は、「鶴居村を中心にタンチョウ保護に寄与する保護団体」です。タンチョウの最大の生息地にして、さまざまな問題の震源地でもある鶴居村での活動は、タンチョウ保護全体に対する影響力も大きいと思っています。二つ目は、「タンチョウ保護を切り口とした地域振興に寄与する地域団体」です。これからの保護活動は、地域住民が、タンチョウが地域に何らかの利益をもたらしていると実感することも重要だと思っています。三つ目は「タンチョウと人、人と人とをつなぐ仲介役」です。タンチョウの状況を、また専門家や研究者の考え方や活動の成果を、市民に知ってもらいたいと思っています。

設立当初から進めている「タンチョウのえさづくりプロジェクト」は、まさにタンコミの顔すべてに通じる活動です。酪農家さんから飼料用トウモロコシ(デントコーン)畑の一部をお借りし、そこでタンチョウのえさ用に種まきや収穫をさせてもらい、さらに乾燥させてほぐしたコーンを給餌場に寄贈しています。この活動を通じて、タンチョウ保護の代名詞ともいえる「給餌活動」に間接的ながら関わりを持つことで、タンチョウ保護のあり方を見つめ直すきっかけにしたいと思っています。また、さまざまな立場のみなさんの市民交流にも一役買っていると自負しています。

今後も、地域住民との協働を軸とした、小さな地域だからこそできる活動を通じて、タンチョウ保護に貢献していければと思っています。

タンチョウ コミュニティ

支部報「カッコウ」2012年4月号より