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Sapporo Chapter of Wild Bird Society of Japan

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初心にかえって

日本野鳥の会札幌支部 幹事 東谷里美

野鳥の会に入って何年になるのかな?と資料を見ると13年とのこと。月日が流れるのは早いのか遅いのか。入会の数年前から色々な偶然が重なり、自然と親しむ日々(というほどの日数ではないが)を過ごしていました。たとえば成人学校、たとえばタートル会(札幌視力障害者歩くスキー愛好会)。でも、どちらも積極的に参加していたわけではありません。成人学校の場合はほかの講座を申し込みに出かけたが、どうも人気が高く受けられそうにない。じゃあほかに入れそうで私が興味を持てそうな講座は?と回りをうかがうと自然関係の講座(けしてバスで出かける野外授業がいいと思ったわけではありません)だったし、タートル会の場合は当時からしているボランティア活動の知人から「人手が足りないから」と誘われた厚田へのハイキングでした。それも確か、「厚田へ行くのだけれど、日曜日は空いてる?」くらいの誘いであった。どちらも仲間に恵まれているのか、私の性格に合っているのか、その後も続けていたりして(成人学校は残念ながら形態を変え、通うのにも不都合を感じたので数年前に勝手に卒業させていただきましたが)。

もともと新冠の片田舎(いまだ路線バスも走っていない、これからも走らないであろう)で生まれ育ち、10才まで自然どっぷりの環境にいたものだから、大人になってもどこかで自然を求めていたのかもしれません。自然の中にいるとワクワクするんです。

それでも年に何度も行く場所では漫然と歩いてしまうことが多くなってきています。ただ、ボーっと森の中を歩いている、それではいけないと思うんですが・・・(いけなくもないか)。

そんな私を初心にかえしてくれるのは野幌森林公園のようです。といってもここ数年、年に1度くらいしか行けないのですが。野鳥の会に入る前は、野鳥の会が季節ごとに探鳥会をしていたこともあり、参加費を払いながらあるいは、成人学校で出会った友人たちとよくでかけたものでした。なんてことを思い出させてくれたのは、少し雨の降る日にある方と二人森林公園を歩くことになった日の事でした。そういえばなぜかタートル会で森林公園に行く日は天気がよくなかったななんて・・・。野鳥の会で探鳥会をしていたときはそんなことはなかったと思うんですが、タートル会で年間行事予定を立てて森林公園に行く日は雨降りか、もしくは5月にしては肌寒いかという感じの日が多いのです。「去年は早すぎて寒かったから」と予定を変えると雨が降ったりして・・・。なかなかうまくいかないものですね。

今年はみんなの願いが通じたのか、タートル会が森林公園に行った日は、雲ひとつない晴天でしたが(週間天気予報では少し前まで雨と出ており、またかと頭を抱えていたのでラッキーでした)。何が思い出させてくれるのかといえば空気としかいいようがないのですが、森林公園の中を歩いているだけでワクワクできるんです。事実、その日も森林公園の入り口付近をほんの小一時間歩いただけでした。それでも心の中に「うれしい!」という気持ちが湧いてくるんです。たとえば公園の中で名も知らぬ白い花を見ても、もう散って道ばたに落ちているコブシの花びらを見ても、新緑に輝く森を見ても・・・。もちろん春だけではありません。四季おりおりの出来事にワクワクしてしまいます。もう何年も前からいわれている森林浴、フィトンチッドの影響なのでしょうか、この高揚感は・・・。普段、バードウォッチングで森などを歩いている皆さんもこんなワクワクを感じているのでしょうか。

「初心にかえる」なんて少しまじめな言葉ですが、私にはワクワクする心、感動する心を忘れないということですね、きっと。これからもワクワクしながら森の中を歩きたいと思います。

支部報「カッコウ」2006年6月号より