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Sapporo Chapter of Wild Bird Society of Japan

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自然を通じて感じること

酪農学園大1年 木村駿介

近年の地球は温暖化や異常気象の増加などで環境負荷の少ない「持続可能な社会」が必要だといわれている。なぜなら、環境破壊が進み続けている世の中において、私たちは車に乗り、必要以上の消費をしながら生活しているからだ。

私たちは地球の異常に気づきながらも過剰消費を続け、地球を破壊している。私たちが食べる養殖のエビのために広大で豊かなマングローブの森が焼かれ、地球温暖化を促進させる。また、養殖場がなくなった後の土地は塩害の被害で、作物など決して作ることのできない土壌に変えてしまうのだ。多くの野生動物たちが生活の場を奪われ、死んでいくのみであり、このままでは野生生物だけでなく人間も生きていくことが不可能になってしまうのではないだろうか。

自然界のすべての生き物が相互依存のなかで生きている。野鳥の会の活動の野鳥を観察するという行為は自然界の一部を観察していることになる。なぜなら、数年の野鳥の数量の違いなどから自然界の変化をデーターとして予測することが可能であり、野生動物と人間が共生していこうという試みの中で、野鳥は外せない動物の一種であると思うからだ。

静かな森にそっと耳を凝らすと様々な音色が聞こえてくる。小鳥の囀り。虫たちの合唱。そして、葉っぱがカサカサとなり、突然の「ガサ!!」という音で野鳥が飛び立っていく。野鳥にも様々な種類がいる。かわいらしいコゲラがいれば、雄大な姿で大空を飛ぶオオタカなどの猛禽類。鳥たちそれぞれに独自の生活があり、持ちつ持たれつの弱肉強食の社会を生き抜いている。それぞれが自らのため精一杯に生きることが、他の生物、大きな枠組みの中では生態系をも生かすことになる。この点が人間と野生生物のちがいだと定例会に参加し感じた。

野鳥の会を通し、エコツーリズムを知ることができたのではないかと思う。そして、この活動は自然というフィールドワークでやるので、野鳥のみならず草花も楽しむことが出来るということから、自然を身近に感じる活動としては最適であり、もっと多くの人が野鳥を通して自然に親しみ楽しんでほしいと思った。しかし、私たちは自然の野山や林を歩くだけの自己満足で終わってはいけない。それは、この自然を破壊している張本人は私たち自身であるからだ。

この地球という惑星は人間の所有物ではない。むろん自然も人間の所有物でないし、動物についても同様なことだ。いままで人間は自由に暮らしすぎた。人間は神でないし、生態系の頂上に君臨する生き物でもない。人間とは何百万種のうちの1種の動物に過ぎない。その1種の動物がここまで地球という惑星を独占し占領し、破壊尽くしていいのだろうか。

私は野鳥の会を通じて、少しでも多くの人が自然は人間の所有物でないということに気づき人間の愚かさを知ってほしいとおもう。人間が作り上げた文明は素晴らしい、しかし自然はもっと素晴らしく美しいものだ。

支部報「カッコウ」2006年2月号より