*

Sapporo Chapter of Wild Bird Society of Japan

Home

ポー川史跡自然公園25年間の野鳥の変化

自然ウォッチングセンター 鎌田恵実

ポー川史跡自然公園は、知床半島の付け根、標津町に位置し、天然記念物の高層湿原「標津湿原」や、世界遺産候補一覧にのるカリカリウス遺跡のほか、広大な森、開拓の村や資料館と一日では足りないくらいの盛りだくさんの歴史と自然の公園です。自然ウォッチングセンターでは、25年前から毎年、夏期の自然ガイドを行っています。私も、ここ10年以上毎年ガイドに行っています。

ガイド中は、公園内で住み込み生活をするため、一日中いつでもノゴマやベニマシコに出会え、窓からコアカゲラやアリスイなどを見ることもしばしばでした。自然好きには、天国のような場所です。しかし、2006年を最後にシマアオジを見なくなりました。コアカゲラ、キビタキにも会うことが少なくなり、野鳥が減っているのではと、気になってきました。

1985 年に標津湿原とその周辺の鳥類ラインセンサス調査が行われた資料があり、2000年にも一部私が調査していました。今年は、25年目。同じ調査をして過去の記録と比較すれば、野鳥が減っているか調べられる。ということで、7月20日〜8月14日の間に、7回鳥類調査を実施しました。公園入口から標津湿原、遺跡の森の遊歩道、森の中の作業道の3ルートです。

ポー川史跡自然公園鳥類調査結果(高層湿原ルート)
優占度上位種(優占度 %)、カラス類、ムクドリ類など通過種を除く
1985年 2000年 2010年
ノビタキ 12.12 ノビタキ 11.94 ノビタキ 9.40
カワラヒワ 8.08 ノゴマ 7.46 アオジ 4.27
ノゴマ 7.07 ウグイス 5.97 エナガ 3.42
アオジ 4.04 マキノセンニュウ 5.97 カワラヒワ 3.42
センダイムシクイ 4.04 シマアオジ 5.97 ベニマシコ 3.42
ベニマシコ 4.04 スズメ 3.42
ヒガラ 4.04

鳥類調査としては時期が遅く、8月は暑い日が続きコエゾゼミの大合唱の中での調査となってしまいましたが、どうにか比較できるデータはとれたと思います。

支部報「カッコウ」2010年10月号より