自然ふれあい交流館事件簿
(財団法人北海道開拓の村主事)
北海道立野幌森林公園の大沢口にあるビジターセンター、自然ふれあい交流館をご存知でしょうか。道立のビジターセンターでありましたが、平成19年度より指定管理者制度導入によって(財)北海道開拓の村(野外博物館北海道開拓の村を管理運営しています)が管理運営をする事になりました。財団の職員であり文系の私が交流館で仕事をするようになり一年と半年が過ぎようとしています。
私の趣味は登山でしたが、山頂に登った時の開放感に浸りながらきれいな景色を眺めることを一番の目的としていたので植物についてはほとんど知識がありませんでした。でも山間に咲く花を見かけるうちに名前を知りたいと思い、高山植物の図鑑を買って勉強したものの、ごく一部の植物の名前くらいしか覚えられず、ましてや樹木はさっぱり分からないまま。
そんな私が野幌森林公園で働き始めたのですから、最初は分からないことだらけの毎日。野幌は平地林なので、山では見かけない花が多く、私のわずかな知識はまったくといって役にたたず…。また野幌を利用される方は毎日のように歩かれていて野幌に詳しい方が多い。経験の無い私では質問に太刀打ちできず、申し訳なさと情けない気持ちになることもありましたが、その悔しい気持ちが頑張りの原動力にもなりました。ただ、私がなんとか続けてこられたのも、自然についての知識や経験が豊富なHさんが職場にいてくれたからです。基本からひとつひとつ丁寧に説明してくれ、時には宮島沼のマガンの飛び立ちを見に連れ出してくれたり、自然に携わる方たちとの出会いの場を設けてくれたりとサポートがあったからこそ。また、自分自身野幌の四季を体験できたことも大きく、自然を流れで捉えることが出来るようになったかも?と勝手に思う今日この頃ですが…。
自然ふれあい交流館はこの森のビジターセンターですので様々な役割があります。来館者とのふれあいはもちろん、公園を利用するに当たってのマナーの普及、観察会や工作コーナーにそれにかかわる準備や後片付けなど仕事の内容は多岐にわたります。そして、事件?もたまには起こります。不法投棄でソファーが捨てられたり、遭難騒動があったり穏やかでないこともあります。
そんな事件簿の中から一つを取り上げてみたいと思います。
最近で記憶に新しいのは「人糞事件」です。名前だけ聞けばただならぬ気配ですが…。ある日来館者から「大沢口で人糞のような臭いがする!」という情報が寄せられました。本当に「人糞」で無いことを祈りながら現場の確認に向かい、強烈な臭いを辿って発見したものは尋常でない量の「それ」でした。しかしよくよく観察したところ草のようなものが多く含まれていて、量が量だけに落し主は何と!馬であると断定。「馬糞」だったのです。撤去の際の強烈な臭いと共に私の記憶にしっかりと刻まれた出来事でした。
なぜ馬糞が…。「馬のトレッキング」「ペット犬ならぬペット馬!」「マイカー代わりに馬で公園にやってくるセレブな人」…と色々憶測は頭の中をめぐりました。しかしだれの「糞」で、なぜ放置されていたかは分かりませんが、飼い主がきちんと始末することは当然のマナーだと思います。今後もこのような事が無いようマナー等の普及により一層努めなければとも改めて思った出来事でした。
最後になりますが、野幌森林公園ではバードウォッチングをされる方も多く、野鳥についての質問も多いです。私の今年の目標は野鳥についてもっと学ぶ!であったのですが、なかなか進んでいません…。日々勉強の毎日は続く…。
支部報「カッコウ」2008年10月号より
