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Sapporo Chapter of Wild Bird Society of Japan

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白黒カラスの思い出

富沢 昌章

北海道に生息しているカラスと言えば、皆さんおなじみのハシブトガラスとハシボソガラスがいます。ところが、南西部では別のカラスが見られるようになりました。私がそのカラスを見たのは道南の江差町に住み始めて3年目の冬でした。海鳥を見に江差港に出かけ、ふと見たカラスがハシブトガラスでもハシボソガラスでもないのです。ミヤマガラスだったのです。図鑑によればミヤマガラスは九州に飛来する冬鳥で、私もわざわざ鹿児島県出水まで鳥見行に出かけ、マナヅル、ナベヅルとともにミヤマガラスを見て大喜びしたものでした。道南では近年冬には毎年飛来していることを鳥仲間に聞いて私ははじめて知りました。江差だけではなく函館近郊に出かけても大沼に出かけてもミヤマガラスは100羽ほどの群れで見られるのです。

北へ渡っていく直前の3月には200羽を越える群れになり、田植え前の田んぼで餌を探していました。警戒してかすぐに飛び上がっては移動してしまい、ゆっくりと観察できません。何度も場所を移動しながら観察を続けているときにその群れの中に白黒カラスを発見したのです。あれ?と思ったのもつかの間、また群れは飛び上がって移動してしまいました。何とか追いついて必死の思いで撮影したのがこの写真です。ミヤマガラスの群れの中に1羽のコクマルガラスがいたのです。その後も毎年冬にはミヤマガラスは群れで見ることができましたが、コクマルガラスはたまに数羽しか見ることができていませでした。私は今年4月に浦河町に引越ししたため、ミヤマガラスもコクマルガラスも見ることはできませんが、この写真の白黒ガラスとの追いかけっこは良い思い出となっています。

コクマルガラス

支部報「カッコウ」2008年7月号より